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お盆は海に入ってはいけない?ダメな理由は地獄の釜の蓋が開くから?

お盆・お彼岸

 

 

 

「お盆の時期に海に入ってはいけない」という昔からの言い伝えを聞いたことがありますか?

これは、ただの「古い迷信」なのでしょうか。
それとも「ちゃんとした根拠のあること」なのでしょうか?。

お盆の時期にしか休みが取れないし、海水浴に行こうと思っているんだけど・・・
という方も少なくは無いはず。

楽しい夏を過ごせるよう「お盆の時期に海に入ってはいけない」という言い伝えの理由を見てみましょう。

※地域や風習によってお盆は7月と言う場合もあると思いますが、今回は8月中旬をお盆として進めていきますね。

 

 

お盆の海に入ってはいけないという言い伝えとは?

 

昔に比べて、おじいちゃんやおばあちゃんと生活を共にすることも減った近年の社会では、昔からの言い伝えが受け継がれることも少なくなったと思います。

ですが、ココをご覧になっているということは、どこかで「お盆に海に入ってはいけない」という話を耳にされからだと思います。

 

昔からの言い伝えがどんな話なのか確認してみましょう。

・お盆はこの世とあの世の境がなくなる時期。
・いい霊ばかりではなく悪さをする霊も来る。
・迎え火でご先祖様の霊を迎える際、無縁仏の霊も一緒にこの世にやってくる。
・灯籠流しと一緒に子供が流されてしまう。
・霊に足を引っ張られておぼれてしまう。
・お盆に帰ってくる御霊たちの通り道である海を汚してはならない。
・海の生き物に魂が乗る。
・誰の魂が乗っているか分からないので漁師もお盆には漁(殺生)をしない。

言い伝えは、怖い話も多いですね^^;

とは言え、これだけ聞くと「古い迷信でしょ?」「目に見えないものは信じられない!」という意見もあると思います。

でも・・・

あなたがどこかで耳にしたように、古くからの言い伝えが今でも残っているというのには何か理由があるのではないでしょうか?

 

お盆の海がダメな理由

では次に「お盆の時期の海」ではどういうことが起こっているのか?
という事を見ていきましょう。

海水温の上昇

気温が本格的に上昇しだすのは大体6月7月頃からですが熱の伝わり方には差があるため、海水温の上昇は陸より2ヶ月ほど遅れるそうです。

つまり8月中旬、お盆の時期は海水温が高くなってくる時期。
お盆の頃の海水温は「クラゲ」が大きく育つのに適しているので、各地でその被害が起こります。最近はよくニュースにも取り上げられていますが、クラゲの種類や刺された状況によっては命の危険があることも!

※お盆に海水温が下がるという話を見かけますが、これは間違い。海水温自体はこの時期に上昇します。冷たい潮の流れと混ざり海中の水温差が大きくなるという話が混ざってしまった物と考えられます。

 

南方での台風の発生

気温の上昇しだす時期や、台風の発生する時期・その進路などもここ数年は変わってきてはいますが、お盆の頃というのは台風のシーズンが始まる頃でもあります。

遠く南方で発生した台風の影響で波がうねり、突然大きな波に襲われることがあります。夏の土用の時期に多い事から「土用波」と呼ばれます。

 

離岸流が強くなる時期

土用波のうねりの影響もあり、潮の流れが変わる時期でもあるお盆の頃。
沖へとすごいチカラで流れる離岸流は、一流のアスリート(水泳選手)でも抗うことは不可能と言われています。

巻き込まれたら岸に向かって泳ぐのではなく、岸と平行に泳いで離岸流を抜けてから岸へ向かうように、と注意喚起がされています。ですが、実際巻き込まれてしまうと冷静に判断できずアタフタしてしまい、体力が尽きてしまうことも。

 

実際に、お盆の時期の海には危険が増える根拠があるんですね。

 

お盆の海は地獄の釜のフタが開く?

「古くからの言い伝え」と「実際に海の危険が増える時期である」ということをお話してきましたが、私はこの2つは関係しているのではないか、と思っています。

と言うのも・・・

皆さんこんな話を聞いたことは無いですか?

◆夜に口笛を吹くと蛇が出る(鬼が来る)
◆夜に爪を切ると親の死に目に会えない

これらは「聞き分けの無い子供にも分かりやすいように注意する為の話」と言われています。

実際はどういう事かと言うと・・・

夜に口笛を吹く→近所迷惑
「近所迷惑だからやめなさい!」と言っても聞かない小さい子供に言い聞かせる為。

夜に爪を切る→危ない
電気の無い時代、手元が暗い夜の囲炉裏の灯で爪を切る(刃物を使う)と怪我の可能性があるのでダメだよ、という注意。
※諸説あるなかのひとつです。

つまり「近所迷惑だからやめなさい!」とか「危ないからやめなさい!」と言っても聞かない子供が、よそ様に迷惑をかけないためにはどうすればいいか?怪我をしないためにはどうすればいいか?と、当時の大人が考えて「蛇や鬼が来る」とか「親の死に目に会えない」という話になった、というもの。

今より隣近所との距離が近かった時代、また医療の技術も乏しく少しの怪我が大変だった頃。
「本当の理由を知るのはもう少し大きくなってからでもいいから、迷惑をかけず、怪我をせず今を乗り切ろう」という大人の想いだったのではないでしょうか。

 

話を「お盆の海」に戻しますね。

「お盆の海に入ってはいけない」というのもこれらと同じで、今ほど科学的なことは分かっていなかった時代でも、実際の経験から「この時期の海は危ない」という事は大人は知っていた。

そして危険が増えるお盆の時期に「子供が海に入らないように」という注意を、聞き分けの無い小さい子供にも分かるよう(言う事を聞くよう)伝える為に生まれた話なのでは無いかと。

「地獄の釜のフタが開く」なんて、実際想像すると大人が聞いても怖い話ですから、子供には効果てき面だったのでは無いかと思うんですよね^^;

また「海が危ない」というだけでなく、お盆には子供たちも海なんかに遊びに行かずに迎え火を焚いてご先祖様の供養をしましょう、つまり「ご先祖様を大切にしましょう」ということも、同時に伝えていたのではないかと思います。

 

お盆の海に入ってはいけない理由 まとめ

いかがでしたか?

一見科学的な根拠は無さそうな「霊に足を引っ張られる」というような話ですが、実はお盆の時期の海は・・・

・クラゲに刺される危険
・大きな波に飲まれる危険
・離岸流に巻き込まれる危険

こういった危険があるということがお分かりいただけたかと思います。

 

このような危険から子供達を守るために受け継がれてきた話なのでは無いか?というのは、私の考えになります。ですが、現代よりも自然と密接に関わりながら生活をしていた昔の人たちの、愛情あふれる知恵だったのではないかと思うと、すごく合点がいくんですよね。

 

人それぞれ考え方は色々なので「お盆に海に行ってはいけない」という話をどう解釈するかも、色々あると思います。

 

ですが!気をつけていただきたいのは、お盆の時期の海は特に危険が潜んでいるということ。

決してお子さんからは目を離さないようにしてくださいね。また、泳ぎに自信がある大人も「自然の力は大きなパワーを持っている」ということを決して忘れず、過信せずに楽しみましょうね。

 

夏休みの楽しい思い出を沢山作って、みなさん無事に帰ってこられるよう心から願っています。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

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